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藤原直哉の経営哲学道場 第3回 「今の経営に足りないもの」【株式会社あえるば取締役会長 藤原 直哉】

今の経営に足りないもの

過去の名経営者――松下幸之助、本田宗一郎、豊田章一郎らの講演を改めて聞くと、現代の経営者との違いがはっきりと見えてきます。
彼らの言葉には、実体験からにじみ出る哲学と覚悟があり、語り口もゆっくりで、伝えたい核心が明確です。

一方、戦時中の記録映像を見ると、在郷軍人会の会長や教師、生徒までもが、聞き慣れない標語を早口でまくしたて、空理空論を並べる姿が残っています。
八紘一宇や大東亜といったスローガンを、意味も十分に理解せず唱えているのです。

藤原氏は指摘します――現代の経営者の話し方は、この“戦時中の空疎な演説”に非常に近い、と。
TPP、FTA、市場原理など、説明すれば理解できるものの、日常ではほとんど使わない言葉を並べ、早口で語る。内容が伴わず、自分の経験から語るのではなく、「よいと言われている単語の寄せ集め」を発しているだけになっているのです。

つまり、現代の経営に欠けているのは、**自ら考え、試し、体でつかんだ“言葉の重さ”と“実感に裏打ちされた哲学”**です。
聞き手の心に届かない理由は、そこに自身の経験の血が通っていないから――藤原氏はそう問題提起しています。


講師 藤原 直哉 先生
経済アナリスト 株式会社あえるば 取締役会長
特定非営利活動法人日本再生プログラム推進フォーラム 理事長
独立系シンクタンクとして「経済」「政治」「国際情勢」「組織のリーダーシップ」に関する独自の分析を行っているほか、小田原市および長野県南信濃遠山郷に拠点を構え、ロハス体験学校の主催、コンサルティング、社内教育、講演、執筆活動を行っている。また、藤原直哉が執筆する「ワールドレポート」を毎週発行。その他、社会人学校「藤原学校」を東京で月2回開催し、全国各地で「藤原塾」も開催している。さらにNHKラジオ第一放送の「ビジネス展望」、山口放送ラジオの「情報ダブルクリック」にレギュラー出演、NHK文化センター青山教室では「世界の中の日本経済」というタイトルで時局分析を行っている。
このほか以下の職責を兼務している。
・渋谷ソーホーバレーコモンズ(SVC)推進協議会会長
・有限責任事業組合藤原KAIZEN研究会顧問
・ワシントン大学経営大学院名誉卒業生
・ワシントン大学経営大学院キー・パートナー

 

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