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1. 元気な組織の共通点
今の時代、利益を出し続けている元気な組織に共通しているのは、働いている人たちが自ら喜んで、楽しそうに働いているという点です。リーダーの大きな仕事は、メンバーが「言われて嫌々こなす」のではなく、自ら進んで働くような環境を作ることです。
2. ハーズバーグの「二要因理論」:やる気の正体
人のやる気には、「失わせる要因(衛生要因)」と「高める要因(動機付け要因)」の2種類があります。
• やる気を失わせる要因(衛生要因):
◦ 内容:会社の方針、管理体制、給与や労働時間などの仕事の条件、対人関係、地位、身分の安定など。
◦ 特徴:これらは「あって当たり前」のものであり、不足すると不満が募りますが、いくら整えても「不満がない」状態になるだけで、積極的なやる気がどんどん上がるわけではありません。
• やる気を高める要因(動機付け要因):
◦ 内容:成長と学習の機会、仕事の達成、承認(認められること)、挑戦的で興味深い仕事、責任の増大、自由裁量など。
◦ 特徴:これらは「なくて当たり前」のものですが、整っていると満足感が深まり、やる気が飛躍的に高まります。
リーダーの優先順位: まずは「衛生要因」を最低限整え、メンバーが安心してお金や生活の心配をせず、目の前の仕事に集中できる状態を作ることが先決です。その土台の上に「動機付け要因」を重ねることで、人はやりがいを持って前進できるようになります。
3. 「満足度」と「業績」の意外な関係
一般的に「満足度が高いから業績が上がる」と考えがちですが、調査結果はその逆を示しています。
• 満足度が高い = 業績が良い?: 統計的には、両者に明確な相関は見られませんでした。満足していても、ただ会社で新聞を読んでくつろいでいるだけ(パフォーマンスが低い)の人もいるからです。
• 業績が良い = 満足度が高い?: こちらは統計的に明確な相関(有意差)が認められました。つまり、「仕事で成果を出し、うまくいっている」という事実が、人の満足度を最も高めるのです。
4. 結論:リーダーの真の役割は「成功を助けること」
リーダーシップにおいて最も大切なことは、単に環境を整えるだけでなく、「働いている人たちの仕事がうまくいくようにサポートすること(人の成功を助けること)」です。
メンバーが仕事で成功し、業績が上がるよう支援すれば、本人の満足度が高まり、それがさらなる前向きなやる気へと繋がります。「人の成功を助ける」ことこそがリーダーシップの本質であると言っても過言ではありません。
講師 長谷川 孝 先生
株式会社あえるば 取締役社長
東海大学政治経済学部を卒業後、正社員、アルバイト、派遣社員、個人事業主など様々な場所で様々な人と様々な形態の働き方を経験。そこから得た教訓、「仕事は何をするかよりも、誰とするかが大事」を自らの働き方と研修の根底に据えている。現在は株式会社あえるば取締役社長。リーダーシップ研修や統計講座の講師を務めるほか、アンケートデータの集計・分析業務、歴史に学ぶ勉強会も手がける。人が自分の意志で前に進めるようになるためのサポート役を目指す。著書に「実践 統計分析の基礎 万来舎刊」がある。