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今回は、リーダーシップの中でもとても重要なテーマ、「部下のキャリアパスに関与する」という考え方についてお話しします。
最近では、若手の方々が「キャリアパス」という言葉を当たり前のように使うようになってきました。キャリアパスとは、企業や組織内でキャリアを積み上げていくための“プロセス”や“道筋”のことを指します。目標に対して必要なスキルや資格、知識などを明確にしていく作業です。
似た言葉に「キャリアプラン」があります。実際には、両者が混同されがちですが、意味は少し異なります。キャリアパスは、あくまで“その企業の中で”どのように職位や職務経験、資格などを得て成長していくか、そのステップを示すものです。一方、キャリアプランは“個人の人生全体”を見据えた設計図。将来の目標や目的に向けて、どのような経験や選択をしていくのかという人生設計を意味します。転職や独立なども含まれる点が、キャリアパスとは大きく異なるところです。
今回はあくまで「キャリアパス」について掘り下げていきます。
たとえば、キャリアパスを考えるうえで大切なのは、自分の“ミッション”を明確にすることです。
・将来的にリーダーや管理職になってマネジメントをしたいのか?
・それとも、専門性を高めてプロフェッショナルとして活躍したいのか?
このように、自分がどんな方向に進みたいのかを理解した上で、キャリアパスを描くことが大切です。方向性が定まらないまま、がむしゃらに努力しても、思うような成果にはつながりにくいものです。まずは自分の進みたい道を描き、次にその道のりをプロセス化していくこと。
その上で、全力で努力する。ここからが「気合いと根性」の出番です。
ここで、桃太郎のストーリーを例にとって解説しましょう。
桃太郎の「ミッション」は何か?
それは「鬼から村を守り、村人が安心して暮らせる社会をつくる」ことでした。そのためにサル、キジ、イヌといった仲間を集め、チームワークを大事にしながら力を合わせていきます。途中では「船を調達する」といった一見地味な仕事もあります。でも、ここで部下が「なぜ自分がこんな仕事を?」と疑問を感じたとき、リーダーにはその“背景”や“意味”をしっかり説明する責任があります。
「この仕事を通じて、こういうスキルが身につく」
「将来的にこういう役割にもつながっていく」
そう説明することで、部下も納得し、自分のキャリアパスの中にその経験を位置づけることができるようになります。
私はよくリーダーの方々にこうお伝えしています。
**「お願いするなら、必ず背景を説明してください」**と。
ただ仕事を振るだけでなく、その意味や価値を伝えることが、部下の成長と納得感につながっていきます。
いかがでしたか?
キャリアパスを考えることは、自分自身の方向性を明確にし、リーダーとして部下を導く上でもとても大切です。この動画をきっかけに、ご自身のキャリア、そして部下のキャリアについて改めて向き合ってみてください。

髙橋 宗照(たかはし むねてる) 先生
株式会社 タカハシ&パートナーズ 代表取締役
中央大学卒業。大手ハウスメーカーに営業職として入社し20代後半から管理職を経験。常に営業チームをトップランクに導き多数の営業表彰を獲得。その後マンションデベロッパー会社に転職。事業計画の策定から販売計画の立案・実践までを経験した後、経営コンサルティング会社㈱船井総合研究所に入社。2002年に現会社を創業。現在は経営コンサルタント、セミナー・研修講師、講演、作家、FMラジオのコメンテーター、住宅コンサルタントなどで活動中。また「個人が元気にならなければ企業も社会も元気にならない」をモットーに、クリティカルシンキングとメンタルな部分を融合した パーソナル・モチベーション・ナビゲーター(PMN)として、多方面に渡って活躍している。
(主な実績)
●研修・講演など延受講者数:50,000名以上
●著書(共著、電子書籍等含む)は2014年3月現在で11冊
●FMさがみ(83.9MHz)にて毎週金曜日8:00~「高橋宗照のビジネス通信」に出演
●他NHK、ワールドビジネスサテライト、日経新聞等出演、取材依頼、掲載経歴あり